十勝に次ぐ収穫量を誇る北見の小麦を”まるごと”体験してきました。

玉ねぎや白花豆の生産量が日本一であること。ホタテ養殖発祥の地であること。焼肉のまちと呼ばれるほど焼肉店の数が多いことで知られる北見市。あまり知られていませんが、北見市を含むオホーツク地域は道内でも有数の小麦産地なのです。

平成28年産の統計では、

北見の小麦収穫量は全国ナンバー1

農林水産省 作物統計をみると、平成28年産の小麦作付け面積は、音更町、帯広市、芽室町に続き第4位の5,570ヘクタール。全国の作付け面積のおよそ38%を占めています。そして収穫量は全国収穫量のおよそ27%を占める 28,700トンで全国1位。

ここでクエスチョン。作付け面積・収穫量共に 全国ランキング上位10市町村の中に、オホーツクの地域が何件入っているか知っていますか?


おっと、どちらも上位10位を北海道で占領!

作付け面積には3市町がランクイン。収穫量は5市町がランクイン!オホーツクは小麦も”誇らしい宝”の1つだったのですね。(平成28年の台風が十勝の収穫量に影響しています。)

小麦畑からうどん作りまでまるっと体験

身近にあるオホーツク産小麦への理解を深めるツアーに参加してきました。

 

去る平成29年8月5日土曜日、北見市で「小麦まるごと体験ツアー」が開催されました。このツアーは北見市商工観光部工業振興課が企画したもので、今回で4回目の開催となります。

参加者は北見市内の小学生とその保護者 合わせて30人。JAきたみらいに朝8時30分に集合し、バスに乗り込みます。

 

① 小麦のはなしと、小麦畑での体験

西野さんから話を聞く参加者

 

一行が最初に訪れたのは、北見市広郷にある小麦畑です。ここはJAきたみらい麦作振興会の会長である西野繁さんの畑。小麦畑を背景に、西野さんから小麦についてお話を伺います。

 

 

その後、小麦畑の中を並んで散策。貴重な麦穂摘みも体験させてもらいました。・・ふと顔を上げるとなにやら大きな車が 勢いよく小麦畑を走っています!

 

 

これは、刈り取り・脱穀・選別全ての昨日を持った大型農機具”コンバイン”です。やはり小学生に大人気のようで、エンジン停止後すぐに全員整列。ここでも西野さんのお話を聞きながら運転席に座らせてもらいます。

 

 

小麦畑に入ること自体、貴重な体験です。どの農場もわたしたちが食べる作物を育てている場所なので、本来なら入ることはできません。ですが、今回のツアーでは特別に、専用のシューズカバーを全員がつけて入らせてもらいました。

子どもたちは小麦の上に寝転んだり、小麦の山を作ったり、まるで雪の中を駆け回るように小麦畑を 目一杯楽しみます。

 

 

② 小麦を保管する施設を見学

 

次に向かったのは、北見市西相内にあるJAきたみらい小麦乾燥調整貯蔵施設です。北見市街から石北峠方面に車を走らせていると右側に見える大きな建物なので、子どもたちも「ここ、通ったことあるー!」と大興奮。

 

 

天井が低い箇所が多いので、全員ヘルメットを装着。

 

 

小麦が出荷されるまでの流れについて職員の皆さんから丁寧な説明を受けたあと、荷受口や出庫口、操作室を見学。

 

秋まき小麦”きたほなみ”と、春まき小麦”春よ恋”

 

 

③ 手打ちうどんづくり体験

 

施設の見学のあとは、北見田園空間情報センター「にっころ」に集合。オホーツクの素材で生ひやむぎや生うどん、生ラーメンなどオリジナルの商品開発を行うツムラ製麺さんによる、手打ちうどんづくり体験です。

 

 

まずは生地づくり。1人ずつ用意されたボウルに粉と水を入れ、手でよく混ぜます。どんどんもっちりしてくるので、お父さんやお母さんの力を借りながら綺麗にまとまるまで混ぜます。

でも、どうして水を含むだけでこんなにもっちりするのでしょう?

もともと小麦粉には2つのたんぱく質”グルテニン”と”グリアジン”が含まれています。これが、水を加えて寝ることで結びつき、その結びついたたんぱく質が、弾力性と粘着性を備える”グルテン”になるのだそうです。

 

 

作り方や小麦の特性についてお話を聞きながら、ある程度綺麗にまとまってきたら、袋に入れます。

 

 

そして、このあとは楽しい足踏み!!筆者も幼少期に体験したことがありますが、夢中になってしまい「おしまい」の合図が聞こえないんですよね。

 

 

ますます弾力がました生地の形を整えます。ここまでくると、お父さんお母さんにバトンタッチです。

 

 

生地を30分寝かせる間に、小麦クイズ。1日勉強した成果を発揮して、子どもたちは1問1問勢いよく手を挙げます。

 

 

30分後、楽しいクイズは終了。寝かせた生地を再度伸ばしてから、適度な大きさに切り分けます。

 

 

適度な大きさに切った生地を、恐る恐る機会に・・・

 

 

長すぎても、綺麗な麺が出来上がりました。

さて、もうそろそろお腹がすく頃。自分たちで作ったうどんを茹でて、昼食にします。

 

 

具材はバイキング形式。エビフライは一本ずつ。でも他の具材は 好きなものを好きなだけ盛り付けます。

 

長すぎて、思わず背伸び!

 

 

それでは、朝見た小麦畑に感謝しながら、自分たちで作ったうどんを「いただきまーーーす!」

オホーツクの野菜と、北見玉ねぎで作られたコロッケ たまコロも用意。オホーツク、北見って美味しいんだね!と食べる箸が止まりません。食べている間も、今後はたまコロを製造するグリーンズ北見さんから、北見玉ねぎについて、たまコロについてのお話を聞きます。

 

 

④ 春よ恋ときたほなみの違いを学ぼう

 

美味しく食べた後は、もう少し勉強です。小麦は小麦でも、”春よ恋”と”きたほなみ”は違います。春よ恋は「春まき小麦」きたほなみは「秋まき小麦」。名前の通り 種をまく時期が違うのです。

両方の麦穂を改めて比べると、色や形状が全く違って見えますね。

 

 

作付けの約9割を占める「きたほなみ」は、主にうどん用に開発された品種。そして「春よ恋」は子実のタンパク含量が高く、パン作りに適した品種で、豊かな香りと引きの強い食感が楽しめます。用途によって、様々な品種が生み出されているのですね。

 

 

普段当たり前のように口にしているものをたどっていくと、いろいろな発見があります。小麦の知識はもちろん、1つ1つの食べ物に携わっている人が大勢いるということ。「いただきます」はその人たちにも向けて 言わなければいけないということ。そして、自分たちの住むまちは素晴らしい素材で溢れているということも。

地域の食に触れることができる企画に、ぜひ皆さんも参加してみてくださいね。